MEMORY -The FirstProduce- 第八話



子供扱いされるととたんに不機嫌になる、難しいオトシゴロ。
かといって駆け出しアイドルの頃は、「大人扱い」「プロ扱い」もしっくりこないらしい。
そもそも、誰かと比較されるのはナンセンスだと思っている。

「ミキは、ミキだよ」。

表ルートのある日の風景6にて、美希は「もしプロデューサーさんと同級生だったら、ミキたち、つき合っちゃってたかも?」と語るのだが、その晩のメールで、「同級生だと『思ってたのと違う』とか言われてフラレちゃいそう」と追伸してくる。

いつもマイペース、自分が「ミキ」であることに自信たっぷりに見える、美希。
一方で、失望されること、世界に一人だけの「星井ミキ」を否定されること、それを美希はもっとも恐れる。
学校で、「外見が良いだけで調子に乗っている」と言われて凹むこともある。

ただの同級生ならば、「他人」だからとあきらめることはできるだろう。
けれど、せめて大切な人間には、ありのままの自分を受け入れてほしい。
ちゃんと、「自分=ミキ」を見てほしい。


けれども、成長するにつれて、美希自身が自分に疑問を覚え始める。
「自分は今のままでいいのか」と自問する。
無条件に愛情を注いでくれる家族に対して、居心地の悪さを感じ始める。

今のミキを、ではなく、今からの、これからのミキを、認めて欲しいと思い始める。



本気になって何かに打ち込める人がうらやましい。
けれども、自分にはそれがなく、ムリして見つけるようなものでもないと思っている。


美希は、美希である。
美希は成長する。



ランクD時代。
美希の夢の萌芽を、その胎動を、言動の端々から感じられたならば、プロデューサーは、ここで終わらせたくない、終わりたくない、と強く願わざるを得ない。

彼女が羽ばたく日々を、隣で、見ていたい。
そのきらめくような夢を、見届けたい。

けれども時は、確実に過ぎてゆく。



次回も引き続きランクDの日々。
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