MEMORY -The FirstProduce- 第十一話




あとひとつ、オーディションに勝てばランクCというところまで来た、ファーストプロデュース。
アイマス世界においては、ランクBからが「トップアイドル」の領域なので、ランクCの位置づけは、雑誌の売り上げを左右できるレベルの有名人気タレントである。

その壁を前にしての、オーディション敗北。
新人Pは焦って次のオーディションを受けさせるが、アピールミスや戦略ミスで、連敗。
美希のテンションも、思い出の数も、ファン人数も減る一方、ランクCは遠ざかる。
挽回するべく難易度の高い、けれども視聴率の高いオーディションを受け、さらに不合格が重なってしまうスパイラル。

お互い気持ちをリフレッシュするべく、休日をとり、一時的にテレビから離れた仕事をとる。
一年の終わりは、近い。

今回は、そんなオンとオフの風景。




ピカソのコミュの美希はぽけぽけ感がとても可愛い。彼女の才能を考える上で、ここにも重要なヒントが含まれているのだが、それを差し引いても楽しいコミュである。
絵の真髄が、彼女の口から語られる。



「ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ」
「誰でも子供のときは芸術家であるが、問題は大人になっても芸術家でいられるかどうかである」
    パブロ・ピカソ (wikipediaより引用)




子供と大人の狭間にある彼女の絵画論、ビジュアル論は、ある意味で的を得ているのかもしれない。
見たものを見たとおりに描くのではなく、思ったことを思ったように描くのが、彼女の道にはふさわしい。




また、六月の仕事では、結婚式のサプライズゲストを担当することになるのだが、美希は人前でしゃべることに相当苦手意識を持っている。
デビュー前、公園のカップルやレコード会社の部長に、空気を読めない発言していた頃から考えると、明らかな成長のあとが伺える。


プロデューサーと美希のやりとり、二人三脚での仕事っぷりが面白いコミュだが、who的に重要なのは終盤、美希のトークの台本をPが書く、という下り。
あらためて振り返ってみると、何か、運命的なものさえ感じてしまう。




そして、活動48週目が終了。

次回は.......



MEMORY -The FirstProduce- 第十話




ランクDの、ある日の風景。
プロデューサーと美希の物語の、重要な中継地点。


出会いの日、お互いの意識がまったくかみ合わないところから始まった、星井美希プロデュース。
プロデューサーは美希をなかなか理解できず、美希はプロデューサーを信じ切れずに、ぶつかり合い、対立し合い、ときには支え合い一緒に壁を乗り越えて、それぞれの道を不器用に進んできた。

アイドルになってから、「自分」について考えることが多くなった美希。
真剣にがんばりたい、とふと思ってみたりもする。
頑張っている人に憧れる気持ちが芽生え(ランクDライブ鑑賞)、けれども、それに感化されるのは自分らしくない(ランクD遊園地イベント)と思う。
「そんなミキをいつも応援してきたプロデューサーさんに、応えたい気持ちも、ちょっとあるかな…」とDランクアップの際に、メールで語る。

プロデューサーも、星井美希のことを少しずつ理解し始め、彼女の心の動きを後押ししながらも、このランク以降、「星井美希のためのプロデュース」を模索し始める。


トップアイドルを目指すプロデュース活動。
いつの間にかそれは、意識しないままに、「二人の活動」になっていた。


「こんなミキでもいいですか?」
「もちろんです。あなたには才能があると思います」


偶然の積み重ねが、今の二人に繋がっていることに感慨を覚えるプロデューサーと、その出会いに感謝する美希が印象的な、要必見のコミュイベントである。




次回、遂に、新譜五曲目を選択。
信頼関係を深めつつ、いくぶん穏やかに、日常が過ぎてゆく。

MEMORY -The FirstProduce- 第九話



個性というのは本来は形の定まらない「心」ではなく、まず「肉体」において語るべきものだろう。

まったく同じ顔で同じ体格、同じ運動能力の人間など、この世に二人と存在しない。
たとえ遺伝子が同じであっても、まったく同じ容姿にはなり得ない。
あなただけの、「個性」である。

そこに、「良い」も「悪い」もない。
個性とはただの「事実」なのだから。 ※


もちろん、「心」も同じものはふたつ無いだろうが、見えないものなのではっきりと言いようがない。曖昧である。もしかしたら同じ心はありふれているのかもしれない。

心については、他人との共感が得られれば嬉しいものである。
通い合わすことで幸福が生まれるものであり、元来的には、個性ではなく共生に属するものではないだろうか。



星井美希の個性は、メリハリのある、美しいスタイルである。
健康的で均整のとれたボディをいかした水着での撮影は、彼女の魅力を最大限に引き出す分野であることは間違いない。

メタ視点において、それを理解し、プロデューサーとして大きな武器だと感じ、めいっぱい輝かせてやりたいと頭では考えつつも、一方であまり彼女の肌を人目に晒したくないと感じて、水着撮影コミュを避けがちになるのは保護者心であり、独占欲であろう。

元来のプロデューサーである自分と、ハニーとなった自分のせめぎ合いなわけだが、後者がバランスを崩すほどに大きくなると、彼女のP失格であると筆者は感じている。

「ハニーP」であるのは良い。
「Pハニー」になっては、それは本末転倒というものなのだ。




映像について。
ファーストプロデュース時には、「ハニーの自分」など存在せず、駆け出しプロデューサーとして、ただありのままに美希との日々を送っている。
彼があのとき見た、海岸を楽しそうに駆け回る美希はどんなだっただろう、と想像しながら、今回の絵を描いた。

きっと、美希の個性がいっぱいの、最高に素敵な映像が撮れたに違いない。




※(もっとも、創作物においてはその「個性」は簡単に変えられるわけで、ここで語るにはややナンセンスな気もしないでもない。
 が、筆者にとっての星井美希は、現実世界の方法論も併せてこそ実感できる、フクザツな対象なのである)





少しずつ内面からも変わり始める美希。
次回も、引き続き美希の変化を追う。


MEMORY -The FirstProduce- 第八話



子供扱いされるととたんに不機嫌になる、難しいオトシゴロ。
かといって駆け出しアイドルの頃は、「大人扱い」「プロ扱い」もしっくりこないらしい。
そもそも、誰かと比較されるのはナンセンスだと思っている。

「ミキは、ミキだよ」。

表ルートのある日の風景6にて、美希は「もしプロデューサーさんと同級生だったら、ミキたち、つき合っちゃってたかも?」と語るのだが、その晩のメールで、「同級生だと『思ってたのと違う』とか言われてフラレちゃいそう」と追伸してくる。

いつもマイペース、自分が「ミキ」であることに自信たっぷりに見える、美希。
一方で、失望されること、世界に一人だけの「星井ミキ」を否定されること、それを美希はもっとも恐れる。
学校で、「外見が良いだけで調子に乗っている」と言われて凹むこともある。

ただの同級生ならば、「他人」だからとあきらめることはできるだろう。
けれど、せめて大切な人間には、ありのままの自分を受け入れてほしい。
ちゃんと、「自分=ミキ」を見てほしい。


けれども、成長するにつれて、美希自身が自分に疑問を覚え始める。
「自分は今のままでいいのか」と自問する。
無条件に愛情を注いでくれる家族に対して、居心地の悪さを感じ始める。

今のミキを、ではなく、今からの、これからのミキを、認めて欲しいと思い始める。



本気になって何かに打ち込める人がうらやましい。
けれども、自分にはそれがなく、ムリして見つけるようなものでもないと思っている。


美希は、美希である。
美希は成長する。



ランクD時代。
美希の夢の萌芽を、その胎動を、言動の端々から感じられたならば、プロデューサーは、ここで終わらせたくない、終わりたくない、と強く願わざるを得ない。

彼女が羽ばたく日々を、隣で、見ていたい。
そのきらめくような夢を、見届けたい。

けれども時は、確実に過ぎてゆく。



次回も引き続きランクDの日々。

MEMORY -The FirstProduce- 第七話



ランクDに到達。
ゲーム内においては、このランクがひとつの大きな壁である。
選ばなければ、毎日でも仕事がある程度の売れっ子アイドル。
今回は、事務所移転、曲変更、ランクアップと立て続けに展開する。

ランクアップをきっかけに、美希に小さな、けれどはっきりとした意識の変化が訪れる。

このランクのイベント群は、「美希の成長」を考える上で見逃せないものばかり。
ランクアップのみ、通常は「地獄のノートコミュ」、裏ルートでは「事故コミュ」に分岐しているが、それ以外は全コミュ表裏共通。
ルートによって、同じ内容でも、違った見方が出来るおもしろさがある。

プロデューサーとの信頼関係も、このあたりから確かなものになっていく。
「だから、ずっとずっと、ヨロシクなのっ☆ミ」



次回からはそんな、ランクDの日々。

MEMORY -The FirstProduce- 第六話



Pは、アホである。
そんな彼を、筆者は好きだ。
というわけで、今回のハイライトは十月の仕事でのプロデューサーの言動。


また、箱マス時点では珍しい、「おにぎり」について触れたコミュである「ある日の風景2」も通っていた。

プロジェクトアイマス内で売り出される過程で、個性として前面に押し出された「美希はおにぎり好き」だけれども、まだ箱マスの時点では、「ハシを使わなくても食べられる」からという、面倒くさがりの序盤美希ならではの理由が付随している。


美希の食べ物の好みはたいへん分かりやすい。
甘い物全般はたいへん好きであり、熱い物や辛い物など刺激物や生臭いもの、食べるのに手間がかかるものなどはおしなべて苦手。

つまり好き嫌いが激しい。

とりあえず甘ければ万事オーケーなので、チョコババロア入りおにぎりなどという発想が自然に出てくる。
ケーキは、ケーキよりも上に載っている砂糖の人形の方が好きだったりするらしい。

大方の予想通り、「他人に食べさせる料理」は食べさせた相手に致命的ダメージを与えること多数である。
これは、味覚が変わっているという以上に、「他人の立場に立ってものを考えること、及びそれを必要とする行為」全般を苦手とする美希ならではの結果と思われる。

「料理」はまさに、美希の精神的ウイークポイントが顕著に現れる表現ジャンルなのだ。

味見などしないし、塩と砂糖を間違えた物を出しても「あ、ひっくり返ってた?」と悪びれた様子もない。
美的センスの塊のくせして、見た目がでこぼこのおにぎりは気にならないし、「見ての通りショートケーキなの」と言って自作したケーキは、ハ虫類の干物クラスのビジュアル。

海の家の新メニューとして、かき氷に焼きそばソースと青のりをかける発想の持ち主なのである。



だが、まあ、ゲテモノでもいい。
美希が心を込めて握ってくれたおにぎりなら、何入りでも構わない。
プロデューサーに大いに同意しておこう。

(このあたりはまさに、娘の成長を望む父親の心境である)




次回はいよいよ、ランクDへ到達する。

MEMORY -The FirstProduce- 第五話




プロデューサーと星井美希は、表裏両ルートにおいて、序盤から終盤まで、活動方針について幾度となく衝突する。
星井美希はマイペースで、自分が興味のないことについては一切こだわらない性格だが、趣味や得意分野の領域内においては、極端なまでに些細なことにも固執し、自分の意見をかたくなに譲らない。

たとえば写真撮影コミュで語られるが、友人に携帯写メを撮られる時ですら、アングルにうるさく口出しするという徹底ぶりである。

アイドルとしてのプロ意識以上に、彼女にとって絶対的な「美意識」。
「綺麗なものを綺麗に見せられないのが一番イヤ」とは、裏ルートでの花火大会時の美希のセリフである。


今回のライブハウスでのコミュでは、「オールOKだよ。むしろやったー」と誇らしげな美希と、「そんなわけないだろーっ?!」というプロデューサーのやりとりが印象的である。
彼と美希との温度差、互いの常識の相違が顕在化する。

美希には美学がない、と思うプロデューサーだが、美希は別に、面倒くさいから何でも適当に済ませたい、というわけではない。
美希には美希の論理がある。

アイドルの仕事を、「ファンを喜ばせること」と捉え、今回はそれを成し遂げることができた。
セリフを忘れるというトラブルを利用し、結果的に客の笑顔を引き出せた。
「だから問題ない」と判断しているのだ。

にもかかわらず、明確な理由なし、頭ごなしに「それはダメ」だと大人であるプロデューサーから言われることに、反発している。

「理由が分からない決まりへの無条件的反抗心」、大人への反発心。
自分らしさの羽根を押しとどめようとする周囲、社会への不信感。無意識から湧き出る諦観。

これは、美希の物語全編を通して紡がれているテーマのひとつで、裏ルートのAランクアップコミュ、そしてベストエンドに至ってようやくひとつの決着が着く。が、それはまた別の機会に語るとする。


「正論」や「常識」は、彼女とのコミュニケーションにおいては一度横に置こう。
同じ目線に並んで、美希にも納得できる、共感できる理由を見つけ、彼女とそれを共有すること。
それが、信頼関係を築いていく第一歩である。


なお、八月の仕事(表ルート)は、美希の才能を知る上でオススメのコミュ。

これまで本気で努力をしたことがない、にも関わらず、100m走は学年で一位、球技も運動部の助っ人として万端にこなす、潜水三分以上も全然平気など、底知れない能力の片鱗が見え隠れする。

担当プロデューサーとして、是非把握しておきたい情報である。



次回は、Eランク時代のお話。


MEMORY -The FirstProduce- 第四話




生まれて初めて選んだ営業は、「七月の仕事」だったことを、これを見るまで忘れていた。
どうりでやけに印象に残っていたものだといまさら感慨にふけりつつ。

箱マス限定のイベントとして、「○月の仕事」や「季節の仕事」や「祭典」などがある。
「○月の仕事」の特徴は、他のコミュよりも「長い」こと。

だいたい二分前後でまとめられているのが通常営業コミュだが、「○月の仕事」は長いものでは五分以上のボリュームをもって存在する。
そのため、エピソード内で展開が二転三転したり、複数のエピソードで構成されていたりと、内容も深く、重層的であることが多い。
たとえば、いつか来る別れ、アイドルからの卒業について思いを馳せる三月の仕事や、夢見る乙女が炸裂する六月の仕事、アイドルマスター内でアイドルマスターをプレイする九月の仕事、クリスマスを仕事しながら共に過ごす十二月の仕事など、非常にバラエティに富んでいる。

ただし、裏ルートの美希を除けば、ランクに関係なく内容は共通のため、序盤でいきなり「○月の仕事」を選択すると、コミュによってはやけにPとアイドルが親しくなっていたりするという、矛盾は存在する。

しかし、初プロデュースでそんな事情は知るよしもなく。

美希にとって「初めての花火大会」を一緒に見る、というところから、whoプロデューサーの駆け出しの日々が始まったのである。
あと、先生。




次回は、引き続き新人時代の紆余曲折。

MEMORY -The FirstProduce- 第三話



デビュー戦。
ルールを覚える間もなく突入した本番、美希の能力の高さによって序盤から高得点をキープする。
が、右も左も分からない新人プロデューサーの出す指示のせいで、事態は急展開。
そして、初めてのテレビ出演。

whoにとっては大切な思い出。
とかく「作業ゲー」と言われがちの箱マスだけれど、レッスンも、オーディションも、想像と感情移入が大事。
一回一回をエピソードのひとつと捉えることができれば、その軌跡はあなただけの物語を紡いでゆくのである。



次回は、新人時代の日常をお送りする。

MEMORY -The FirstProduce- 第二話



一周目だけの限定コミュ「作曲家挨拶」=「初めてのお仕事」。


世間知らずな言動から、美希のことを「ゆとり(一般常識の無いイマドキの子供)」と言う人もいるが、そんな単純な話ではない。

このコミュでは、都民なら見慣れているはずのSuica(もしくはPASMO)すら「あれ何?」と言ってのける。
休日コミュでは、バスの降車ボタンすら知らないのが星井美希である。

一人で公共交通機関をまともに利用したことがないほど過保護に育てられてきたこともあるだろうが、美希の場合、自分が興味のないものや生活に直接関わらない事象については、極端なまでに意識しない、できない性分だという部分も大きい。
目には入っていても、意識に上らないのだ。

逆に興味がある分野では過剰なまでのこだわりを見せる。
デビュー直後の宣材用写真の撮影においては、プロのカメラマン相手にダメだしするほどである。

この性格は、星井美希がアイドルを目指していくにあたって、最強の個性であり、同時に最大のウイークポイントでもある。

興味がないことには意識を「向けられない」性格。
言い換えれば、「自分のよく知らない人間に対して相手の立場に立って物を考える」姿勢、あるいはその能力が決定的に欠けているためだ。

トップを目指す道中、そんな美希の言動は、幾多のトラブルを引き起こす。

けれど、そういう美希だからこそ出来ることもあり、そして、いったんその心の内に触れられれば(つまり彼女にとって重要な存在になれば)、絶大な親愛を向けられることにもなるのである。



次回はいよいよデビュー戦となる。

MEMORY -The FirstProduce- 第一話



正真正銘、リセットなしの「初めてのプロデュース」記録。
当時、オンボロビデオに箱○を繋いで録ったものなので、映像にも音声にもノイズが混じる。

デビューからラストライブまで通して見た方には、もしかしたら分かるかもしれない。
whoが星井美希のエンドレスプロデュースへと足を踏み入れた理由。

本来は、ノーカットで最初から最後まで、を予定していたのだけど、すでに語ったように大元のビデオテープは消失しており、以前別の動画用にキャプチャし直していた一部のみが現存するだけである。
それらを再びつなぎ合わせて、ファーストプロデュースを再構築しよう、という試み。

最終回まで、毎日一本更新していく予定。

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